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NEW YEAR SALE 1&2

新年になって穏やかな日々が続いていますが、
皆様いかがお過ごしでしょうか。
おめでとうございます!
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

早速お知らせです。
昨日からささやかではありますが、
古本部門のニューイヤーセールが始まりました!
代休(6日)を挟んで
第1弾と第2弾と続いていきます。
ぜひ、ご利用ください!

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青空古本市を終えて

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11月3日文化の日、晴天の下、カフェ店頭で青空古本市を開催しました。
North Lake Secondhand Book Fairと題し、8店舗の皆さんが出店し、
たくさんのお客様にお越しいただきました。
お越しいただいた皆様、ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。
おかげさまで、無事終了することができました。

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どうして古本市なのか、と問われてもスマートに返答できないのですが、
「文学のまちであるはずの我孫子に古本市がないのが不思議だ」というところが出発だったと思います。
隣町の「本まっち柏」をはじめとする各地で行われる古本市や開店当初よく店前で立ち話をしたイギリス文学の元教授に教わったウェールズの「ヘイ・オン・ワイ」の事などに刺激を受けながら妄想は膨らんでいきました。
「手賀沼公園の緑の中で開きたい」と思い始め、市の観光課とアビスタや図書館の方々に話を聞いてもらいましたが、結局「営利目的」だと無理です、という事でその事も大きな原動力となっています。
開催可能な場所で、なんとか自分と、そして協力してもらえるみんなとで、少しづつでいいので形にできたらいいなと思うようになりました。その布石となる古本市だったと思います。

次回来年はどのような形の古本市開催のお知らせができるかは
まだわかりませんが、すでに動き始めている部分もありますので、
お楽しみに!

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上2点の写真は暮ラシカルデザイン編集室さんより拝借

ボブ・ディランあり〼

今年のノーベル文学賞はボブ・ディランだそうだ。
ニコニコして賞を受け取るのだろうか、、、
辞退したらかっこいいのにな。

ということで、今までノーベル賞を辞退した人はいるのかしらと
検索したところ、こんなサイトがありました。

1964年にジャン・ポール・サルトルが辞退していたんですね。
理由もかっこいい。

ついでに国民栄誉賞を辞退した福本豊のコメントもイカしてます。

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お店には何冊か、EVERGREEN BOOKS by MUROKENさんのボブディランが数冊あり〼ので、ぜひ。

防災かあさん

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本日9月1日は防災の日です。
今日この本を宣伝しないでいつ宣伝するんだ!というタイミングを危うく失うところでした(汗)

ご好評いただいている石田榮さんの写真集「はたらくことは生きること」の出版元、羽鳥書店さんの発行です。
地震や津波だけでなく火山、原発、水害、火災などの多種多様の災害にあわてず避難するためのノウハウを
90ものQ&Aでわかりやすく解説してくれます。意外と知らないことが多いはずです。
いつその時が来るか、わかりません。
今日この本が手元にあるというタイミングで、家族といろいろ再確認をしたいと思います!

硬くなりがちなテーマの本をポップにクイズ形式で楽しく読ませてしまうという発想の羽鳥書店さん。
他にも興味深い本がたくさん。
当店では下記の本も扱っています。

*みつばち鈴木先生  ローカルデザインと人のつながり  原研哉 編
*旅情  上田義彦
*円山町瀬戸際日誌  内藤篤
*四万十日用百貨店  迫田司
*梅原デザインはまっすぐだ!  梅原真x原研哉

それから「はたらくことは生きること」応援サイトも更新されているようです。
ぜひ当店でお手にとってご覧になってみてください!

ノースレイク 夏の99冊 2016

1.
吉田次雄(よしだ つぎお)
崙書房出版 営業担当
http://www.ron-syobou.co.jp

「谷中村滅亡史」  荒畑寒村著 (岩波文庫)
今春、渡良瀬遊水地を訪れた後に読みました。格調高い文章に足尾鉱毒事件へのストレートな怒りが漲っています。今に通じるものがたくさんありますね。

「いのちの旅『水俣学』への軌跡」  原田正純著 (岩波現代文庫)
公式確認から60年経ったこの春、読みました。現場を大切にした医師の未来へ向けた書だと思います。「水俣学」は上記「谷中学」に触発されてスタートしたようです。

「古文書はいかに歴史を描くのか」  白水 智著 (NHKブックス)
地元、中央学院大学歴史学教授の新刊。歴史学の面白さをフィールド(現場)に求める著者の快作。古文書と歴史が身近なものになります。以上、現場で考え、行動する著者たちに鼓舞された3冊です。

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2.
桑田 紀子 (くわた のりこ)
ili flower & zakka
http://www.ili-jp.net

「ぼくは勉強ができない」  山田詠美著 (新潮文庫)

「真夜中にジャムを煮る」  平松洋子著 (新潮文庫)

「チリとチリリ うみのおはなし」 どいやか作・絵 (アリス館) 

これらの本を夏に読んだかは忘れてしまいましたが、
半袖から伸びるしなやかな腕や
部屋中に広がる甘い香り、
ふかふかの巻貝のソファ
のことをいいなぁ、と思いながら選びました。

– – – – – – – – – –

3.
井出 史郎 (いで しろう)
グラシオアイスクリームジャパン㈱
http://abiko-chisan.com/

「世界世紀末戦争」  マリオ・バルガス・リョサ (新潮社)
じっくり腰をすえて、この濃厚な世界に入ってほしい。

「岬」  中上健次 (文春文庫)
人間という生き物としての、どうしようもない魅力が感じられます。

「宮沢賢治詩集」  宮沢賢治 (新潮文庫) 
言葉ってすてきだなと思えた1冊

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4.
染谷 真由美 (そめや まゆみ)
ソメヤファーム
https://www.facebook.com/Someya-Farm-439224066275719/

「下町ロケット」  池井戸潤 (小学館文庫)

「舟を編む」  三浦しをん (光文社文庫)

「田中智のミニチュアワーク」 田中 悟 (学研プラス)

「下町ロケット」「舟を編む」ふたつは仕事に対する情熱に心をうたれます。
「田中智のミニチュアワーク」は小説ではありませんが、何もないところから知恵と工夫で素敵な作品を作る情熱に脱帽しました。

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5.
中村 和久 (なかむら かずひさ)
本まっち柏スタッフ
http://hon-match.org/about/index.html

「スピノザ―実践の哲学」  G.ドゥルーズ (平凡社)

「死体は窓から投げ捨てよ」  丹生谷 貴志 (河出書房新社)

「極太!!思想家列伝」  石川 忠司 (筑摩書房)

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6.
堤 京霞 (つつみ きょうか)
Atelier+cafe ju-tou オーナー&オーガナイザー
http://jutou.exblog.jp

「豊穣の海」  三島由紀夫 (新潮文庫)

「月下の一群」  堀口大學 (岩波文庫)

「セラフィタ」  オノレ・ド・バルザック (国書刊行会)

人生で一番読書をしていた中高生の頃に出会い、夏休みを中心に集中して読んでいた3人の作家・詩人の作品を。「夏の読書」というとこの頃を思い出します。

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7.
杉山 啓子 (すぎやま けいこ)
アーティスト
http://keiko-s.com

「日々雑記」  武田百合子 (中公文庫)
武田泰淳の奥さんが書いたという「富士日記」上・中・下巻を、貪り食べるように読んだあと、その後彼女がこの世に残して置いてくれた本を、手当り次第読んだ。生きて、日々を暮らすことがARTになっている女性。日々の雑記。見て、感じて、聞いて、書けるほんとうのアーチィストがここに居ると驚いてやるせなく新鮮だった一冊。
その他、「遊覧日記」「犬が星みた」「ことばの食卓」

「はたらくことは、生きること」  石田榮写真集 (羽鳥書店)2016・7月刊行予定
今年90なん歳にならんとする元エンジニア。
被写体を昭和30年代の高知に定めた、初のモノクロの写真集。
みんなが働いている。女も男もこどもたちも、もしかして動物も海も空も。
たかだか数十年前の地続きの昭和という時代。遠いような、とても近しいような。
石田さんの写真は「はたらくことは、生きること」ーそうだったし、そうだんだよと、
言葉なく話しかけてくる気がしてくる。

「チェルノブイリの祈りー未来の物語ー」  スヴェトラーナ・アレクシェービッチ (岩波現代文庫)  
2015年ノーベル文学賞。ベラルーシの作家・ジャーナリスト。国家の圧力に抗しながら、一貫して原発事故などに翻弄される民の声を集めたノンフィクション。事故に遭遇した人々の見たこと、感じたこと、したこと、のインタビューで構成された本。
第一章9人、2章10人、3章16人。
消火活動に駆けつけのちに急死した夫のことを話す妻。野生動物たちの住む森のある汚染地帯に戻り、そこでの死を選んだ老いた農婦。放射線に効くとウオッカで毎夜酔いつぶれては、出かけて行く除染作業員。初めて知ったものがたり。現実となってしまった国の人間が読むべき、未来のものがたり。文章が素晴らしい。

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8.
磯﨑 憲一郎 (いそざき けんいちろう)
小説家

「マルーシの巨像」  ヘンリー・ミラー (水声社) 

「ナボコフ自伝 ー 記憶よ、語れ」  ウラジミール・ナボコフ (晶文社) 

「十二の遍歴の物語」  ガブリエル・ガルシア=マルケス (新潮社) 

夏の描写が良い小説を選びました。
どれも古本で入手できると思います。

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9.
峯岸 千絵 (みねぎし ちえ)
平面を中心に作品を制作

「やかまし村はいつもにぎやか」  アストリッド・リンドグレーン (岩波少年文庫)
何度も読み返している「やかまし村」の物語。
子供の頃は村の住人であることを真剣に妄想していました。
やがて都合のいい記憶は、私の夏休みまでもやかまし村の一部だったかのように、美しい思い出に作り変えてしまったのでした。

「やすらい花」  古井由吉 (新潮社) 
寝苦しい夏の夜に体のままならなさを思う。
古井作品のじっとりとした空気感に触れているような感覚。

「鳥を探しに」  平出隆 (双葉社)
暑い盛りに少しずつ読み進めたからでしょうか、夏の読書として思い出された一冊。
時空を行き来するほどに気持ちがほぐれていくような。
ただ、ビール片手に読むには分厚過ぎるのが難。

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10
岩城 里江子 (いわき りえこ)
アコーディオン弾き
http://rakurie.wix.com/raku-house

「西の魔女が死んだ」  梨木香歩 (新潮文庫)
映画にもなった「西の魔女が死んだ」、多感な年頃の少女がこんなおばあちゃんとひと時一緒に過ごせた魔女修行なる時間はどんなにすてきな奇跡だったか。ひとをあたたかく継いでいく一番のおくりもの。

「習得への情熱ーチェスから武術へ」  ジョッシュ・ウェイツキン (みすず書房)
21歳から太極拳を始め、短い期間にそちらでも世界覇者になってしまったチェスの世界プレイヤー。この対極的な世界で共通し、響き合う習得プロセスの説得力。

「星の巡礼」  パウロ・コエーリョ (角川文庫)
スペインの巡礼道カミーノをガイドとともに歩いたパウロのこの自叙伝的本を読んで歩き出す巡礼者は多く、特にたくさんの人が巡礼する特別聖年の今年、どうも私もその一人になりそうです。

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11
小川 奈緒 (おがわ なお)
編集者、文筆家
Table Talk
http://tabletalk.cc/

「遠い太鼓」  村上春樹 (講談社文庫)

「けい子ちゃんのゆかた」  庄野潤三 (新潮社文庫)

「私の暮らしかた」  大貫妙子 (新潮文庫)

夏のはじまり、夏休み中盤、夏の終わりに読みたいエッセイを選んでみました。
旅発つ前や旅のお供には、村上春樹の旅行記を。中でもイタリアとギリシャで過ごした3年間を記録した『遠い太鼓』は、移動が長い旅に連れて出かけたい長編。
『けい子ちゃんのゆかた』は夫婦の穏やかな晩年を綴ったシリーズの第十作。老夫婦が夕食後にハーモニカで童謡を奏でるエピソードをはじめ、ゆかた、縁側、朝顔といった夏らしい風景を思い浮かべながら、日本らしい夏の気分に浸れる本。
大貫妙子さんの凛とした生き方と現実生活との重なりを見つめるうちに、自分の生き方や社会への意識を見直したくなる『私の暮らしかた』。自然体でありながらきりっと端正な文章に、気持ちが心地よく引き締まります。

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12
小池 高弘 (こいけ たかひろ)
イラストレーター・ライター
Table Talk
http://tabletalk.cc/

「タイコたたきの夢」  ライナー・チムニク (バロル舎)
絵と文章が描ける人に憧れます。ほとんどのページに挿絵があり、絵本と文学のエッセンスを併せもった寓話のようなストーリーが好きです。繊密なペン画にザラッとした厚みのある表紙。見返しのブルー、グレーの紙質、サイズや重み、そのすべてを感じながら読むと、夏の暑さは和らぐと思います。「ゆこう どこかにあるはずだ もっとよいくに よいくらし!」

「遠い日の歌」  谷内六郎 (マドラ出版)
谷内六郎さんの絵は、美しい情景や懐かしいひとコマの中に、誰もが持つ深い闇や毒のようなものが見え隠れしています。長らく連載した『週刊新潮』の表紙絵も好きですが、シンプルな挿絵やカットが、僕は大好きです。絵と同様、詩的な文章には、時間が無限にあった子どもの頃の記憶が鮮明に蘇ります。会社を辞めて「これから先、何をしよう」と夏の公園でこの本を読み始めたら、頭と身体にスウッと沁みこんできた忘れられない一冊です。

「アンビエント・ドライヴァー」  細野晴臣 (マーブルブックス)
細野さんの作る音楽はずっと聴いていますが、著書も大好きです。なぜか周期的に細野さんブームがやって来るので、そのたびに深く掘り下げています。この本は友人が作った本で、最近ちくまから文庫化されたのを機に寝る前に読み始めました。すると翌朝はいつも目覚めがよいのです。細野さんの涼しい言葉や語りには、夏のモヤモヤした気分を一掃させてくれる不思議な力があります。これから進んで行くべき道を、やんわりと指し示してくれるからです。

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13
ソメヤ マリコ (そめや まりこ)
専業自由人

「スローカーブを、もう一球」  山際 淳司 (角川文庫) 

「逆風に立つ 松井秀樹の美しい生き方」  伊集院 静 (角川書店) 

「国のない男」  カート・ヴォネガット(NHKブックス)

1冊目「江夏の21球」の衣笠祥雄、2冊目の松井秀喜、3冊目のアレックスおじさん。
もし私が男の人だったら、こういう人になりたいという3人が出てくる本を選びました。                 
 
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14
畑中 章宏 (はたなか あきひろ)
作家・民俗学者
「21世紀の民俗学」をはじめよう

「星三百六十五夜 夏」  野尻抱影 (中公文庫)

「立原道造詩集」 (ハルキ文庫)

「青べか物語」  山本周五郎 (新潮文庫)

星空を眺めたり、軽井沢で芝生に寝ころんだり、浦安で昭和をしのんだりしながら読んほしい本。でも避暑や現実逃避のつもりで読みはじめると、意外と手強いはずです。

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15
天谷 久美子 (あまがや くみこ)
会社員

「光待つ場所へ」 辻村深月 (講談社文庫)
「自分の居場所は必ずあるものだ」というメッセージを受けとりました。歴代の辻村作品に親しんでいる方なら“つながり”を特に楽しめると思います。短編が3作品です。(改訂があったかもしれません)

「ハルビンカフェ」  打海文三 (角川文庫)
第5回大藪春彦賞(2002年)を受賞したハードボイルド。北陸の架空の都市、”海市“を舞台にマフィア、警察、警察内のテログループが繰り広げる裏切りと報復の物語です。その一方、純文学的エッセンスもちらほらあり、恋愛小説ともとれます。海市とは、蜃気楼のことをいうそうですが、福永武彦氏作品へのオマージュでもあるらしいです。
夏季休暇に人工的な涼しさの中、ビターなお酒を片手に読むイメージです。未成年者は、W社のジンジャーエール(ドライ)あたりで。しかしながら、小・中学生向きではないですね、多分。

「侍女の物語」 マーガレット・アトウッド (ハヤカワ)
女性であることを諸々考えることが多く、10代で出会いたかったと思いました。
タイトルからは、カズオ・イシグロ氏の『日の名残り』を、内容は、同氏の『わたしを離さないで』を連想しました。SF小説です。

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飛鳥 蒼 (あすか あおい)
教師

「エーミールと探偵たち」  ケストナー (岩波書店)
まだ、読んだことのない少年少女や、大人にもおすすめです。初めて、小学生の時に出会った時には、面白くて何度も続けて読み返しました。そして、エーミールのように細かいところまで気がつく賢い子どもになりたい!と思って大人をつぶさに観察するようになりました!笑
小学生の時に読んだ高橋健二訳がやはり、一番好きです。

「くまとやまねこ」 湯本香樹実 (河出書房新社)
「夏の庭」というすばらしい処女作をもつ作者の、MOE絵本屋さん大賞を受賞した絵本です。酒井駒子のモノトーンの挿し絵とともに、かけがえのないものを喪ったくまの心の機微がよく描かれ、子どもにも大人にもストレートにメッセージが伝わってきます。何度となく贈り物にした、私にとっても大切な本。英訳もされていますので、興味がある方は読んでくださいね。

「百まいのきもの」 エリノア・エスティーズ (岩波の子どもの本)
この本が人生で一番私を支えてくれている本かもしれません。小学校5年生くらいの時に誕生日に贈られた作品で、まるで美術館にあるような、やわらかいタッチの雰囲気のある挿し絵がついています。学校でつらい思いをしていたワンダが、ラストシーンで放つ「光」を、私はこれからも永久に忘れることはないと思います。

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西廣 淳 (にしひろ じゅん)
保全生態学者(東邦大学准教授)
http://www.lab.toho-u.ac.jp/sci/env/coneco

「市民科学者として生きる」  高木仁三郎 (岩波新書)
私にとって原点にして目標。希望の一冊。科学(者)不信の方にもおすすめ。

「湿地転生の記―風景学の挑戦」  中村 良夫 (岩波書店)
氾濫原の脅威と恵み。私がデータで示したいと思っていたことが、圧倒的迫力の文章ですっかり書かれてしまった。

「レジリエンス 復活力―あらゆるシステムの破綻と回復を分けるものは何か」  アンドリュー・ゾッリ, アン・マリー・ヒーリー (ダイアモンド社)
自然災害や経済破綻などさまざまな「ショック」がある現代を生きる重要なヒントが書かれている。この1冊をネタにいろいろな分野の人と議論したい。

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藤田 とし子 (ふじた としこ)
地域活性化伝道師、タウンプロデューサー
http://kando-design.com

「東川スタイル 人口8000人のまちが共創する未来の価値基準」  玉村雅敏・小島敏明 (産学社)
21世紀の日本、少子高齢化、人口減少、過疎化が止まらない。特に地方の過疎化、空洞化のスピードは想像以上で、消滅都市の烙印を押されつつも、途方に暮れたままの町村も少なくない。そんな中、北海道には20年で人口が14%も増えた町があると聞いた。それが、東川町。本書は、東川町が30年以上にわたり実践してきた、新たな「まち ひと しごと」のガイドブックだ。首都圏に住んでいては感じることのできない自然との共生、自分らしい暮らし、心豊かな人生とは・・・。
ページをめくり、心で東川町を旅してみれば、あなたもきっと、新しい『幸せのものさし』を手に入れることができることでしょう。
 
「旧水戸街道繁盛記 上・下」  山本鉱太郎 (崙書房)
流山市在住の旅行作家・山本鉱太郎が自らの足で3年にわたり歩き綴った、旧水戸街道沿道旅のエッセイ。沿道の地域の歴史と民俗、文芸など、実地検証を重ねながらまとめた文章には多くの驚きと発見、感動がちりばめられ、まるで一緒に旅しているかのよう♪地名の由来や古老の昔話など、今では知ることができない貴重なストーリーも盛りだくさん。我孫子、柏、松戸など、よく知る地域のエピソードもつづられており、本書をガイドに自分でも歩いて確かめてみたくなる、そんな1冊です。
   
「ダンゴウオ 海の底から見た震災と再生」  鍵井 靖章 (新潮社)
こどもの頃から海洋生物が大好きで、特にへんてこりんな生き物に興味津々♪けれど人生半世紀を過ぎるまで、『ダンゴウオ』の存在は知りませんでした。だから、初めてこの本を手にしたとき、びっくり仰天!生き物とは思えぬほどの愛らしい形状に、あっという間にメロメロになってしまいました(#^^#)。
本書は、水中カメラマン鍵井靖章氏が東日本大震災直後から宮古の岩手県宮古市の海に潜り、ダンゴウオの視線で撮った海の再生の物語(写真集)です。がれきまみれになった暗い海で、たくましく生き抜く『ダンゴウオ』のけなげな姿に、被災地の再生と希望を感じた1冊です。

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千葉 ユキエ (ちば ゆきえ)
アーユルヴェーダ・セラピスト
RATNA《Ayurvedic Herbal Treatments & Lecture》

「星になったチロ〜犬の天文台長」  藤井 旭 (ポプラ社)
天文写真家・藤井旭さんの愛犬・チロは
白河天体観測所の所長さんとして誇らしげに大活躍!
動物と人間が共存する優しい社会に憧れた
小学生のわたしにとって
あまりにもキラキラとした世界でした。

「谷川俊太郎詩集 続」  谷川 俊太郎 (思潮社)
たしか教科書にも掲載されたような…
「朝のリレー」が大好きでした。
この蒼い惑星のそこかしこにたたずむ
ひとりひとりのよしなしごとは、
時を送りて時を迎える…
あなたやわたしのストーリーでもあります。

「A YEAR」  Brian Eno 著/山形 浩生 訳(PARCO出版)
ミュージシャンのブライアン・イーノ、
まるっと1995年の出来事が綴られた日記。
時代をとらえるのが得意な人の視点ってホント面白い。
彼の脳内にひろがる思想や考察(時にほどよく脱力:笑)は
コーヒーのお供としての読みものにもなります。
ちょうど時代がインターネット黎明期というのまた
グッドタイミングなのでしょうね。

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山下 裕文 (やました ひろふみ)
MOJITO デザイナー
http://mojito.tokyo/

「優雅な生活が最高の復讐である」  カルヴィン トムキンズ  (新潮文庫)

「小僧の神様・城の崎にて」  志賀 直哉 (新潮文庫)

「文房具56話」  串田 孫一 (ちくま文庫)

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沼尻 亙司 (ぬまじり こうじ)
暮ラシカルデザイン編集室
http://classicaldesign.jimdo.com

「川が私を受け入れてくれた The river embraced me」  川内倫子 (Torch Press)
熊本地震後に訪ねた熊本市内の書店「橙書店」で出逢った一冊です。熊本市民から思い出のエピソードを集め、その地を写真家の川内倫子氏が撮影し、その写真は今年の3月末まで熊本市現代美術館で開催されていた「川内倫子展 川が私を受け入れてくれた」で公開されました。その写真の数々を収めたのが同書です。何の変哲もない日常だけれど、誰かにとってはかけがえのない記憶なのかもしれない。瑞々しい写真に触れるうちに、今、この瞬間の愛おしさが込み上げてきます。熊本のいつもの日常が、早く取り戻せますように…。

「ぼくの道具」  石川直樹 (平凡社)
極地からヒマラヤまで、地球のあらゆるところを旅する写真家、石川直樹氏が愛用する旅道具を紹介。ストックやピッケル、各種防寒具などはもちろん紹介されていますが、カメラや電子機器の紹介記事を読むと、なるほどこういう使い方があるのか、こういうメリットデメリットがあるのかと、自分の普段の生活に落とし込んで読むこともでき楽しいです。取材執筆している人間としては「ポメラ」、めちゃ欲しいです(笑)。『道具に縛られるのではなく、道具によって自由になる』…そんな石川氏の『道具論』に目からウロコ、必至です。

「宮本常一と写真」  石川直樹、須藤功、赤城耕一、畑中章宏 (平凡社)
『忘れられた日本人』で知られる民俗学者、宮本常一の撮影した写真にフォーカスしたのが同書です。「芸術写真は撮るな」「読める写真を撮れ」という姿勢と、民衆に向け続けた温かい眼差し。私の生まれた年に宮本氏は亡くなられていますが、この宮本氏の視座は、私が取材活動をする際の「心の教本」。これからもこの心を大切にしたいと思っています。

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22
海津 研 (かいづ けん)
美術作家
http://blog.livedoor.jp/kaizuken1/

「チョウはなぜ飛ぶか?」  日高敏隆 (岩波書店)
夏と言えば夏休みの自由研究。身近な題材と素朴な疑問から、根気づよい観察で自然の奥深さを見せてくれる、大人にも読み応えのある内容です。

「銀河鉄道の夜」  宮沢賢治 (新潮文庫)
誰もがなんとなくストーリーを知っていながら、以外とちゃんと読んだことがないのがこの話ではないでしょうか。夏の夜にじっくり読んでみてはいかがでしょう。

「神々の国の首都」  小泉八雲 (講談社学術文庫)
この本に収められた「盆踊り」のエッセイは、日本の村々に古くから伝わる祭りや信仰へのイメージを掻き立てられます。

11月にNorth Lake Cafe & Booksにて作品展開催予定です。

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23
吉野 悟 (よしの さとる)
農業
YOSHINO HERB FARM代表
http://www.yoshinoherb.com

「生物と無生物のあいだ」 福岡伸一 (講談社現代新書)

「謎のアジア納豆 – そして帰ってきた<日本納豆>」 高野秀行 (新潮社)

「世界で一番美しい種子図鑑」 ロブ・ケスラー/ヴォルフガング・シュトゥッピー (創元社)

歳をとってから本に期待することが変わりました。
それは、1冊の中で自分の”未知”をどれだけ”既知”に変えてくれるかということ。
もちろん筆者の体験や考えを追体験する形が多いのですが…
とにかく知ることは楽しい!そんな想いで3冊を選ばせて頂きました。

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24
長岡陽子 (ながおか ようこ)
ピアノ弾き
https://www.instagram.com/yokopianosan/

「虫愛づる姫君」堤中納言物語より  作者不詳 (光文社新訳古典文庫)
夏休みといえば虫とり。女の子もね、という事で。
理屈っぽい姫君が可愛い。絵本はこちら。

「日本ぶらりぶらり」  山下清 (ちくま文庫)
我孫子ゆかりの、という事で。挿絵も本人です。

「半七捕物帳」 岡本綺堂
眠れなかったらこれ。捕物だけど、人も物の怪も一緒くた
になってて、その距離感が鬱陶しくなくていいです。

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25
hironobu hida
エンジニア

「人間の土地」  サン・デクジュペリ (新潮文庫)
1937年出版。星の王子様と同じ作者が書いたノンフィクション。フランスで賞をとりニューヨークでもベストセラーになった作品。
レーダーや無線などが充実せず、晴れの夜は良いが月と星の明かり頼れない曇りや雨の夜間飛行は風速や気圧を読み間違えると、ルートから外れ山に衝突したり海に出て戻る燃料がなくなったりする事故が多く夜間飛行そのものが冒険だった時代、作者が郵便機や空軍機パイロットだった時のエピソードを集めたものだ。人間が漸く空から地球を眺めはじめた時代、ピュアかつ深い洞察で作者自身の目で見て感じた空、地球の描写が生々しく素晴らしい。一方で文明がもたらした産業化への加速に心の側面から警笛を鳴らし、人間の本質、大切なもは何なのかを問う作品でもある。
先に書いた通り、夜間飛行の描写が余りに素晴らしいが、その素晴らしさは巻末の解説で腹落ちする事になる。解説は宮崎駿。アニメ作品で見せる空でのシーンのイメージにぴったり一致するのだ。影響を受けたのは間違いない。でもこの解説は余り好きではありません(笑)。
人間の土地は何度も読み返していますが、星の王子様は読んだ事がなく、今度読んでみようかと思っています。

「北極海へ」  野田知佑 (文春文庫)
1987年出版。チキンラーメンのテレビCMでカヌーを漕いでいたおじさんの作品。記者をへてフリーのライターとして世界を周り、フランスのルンペンとパリの橋の下で物々交換をしたと言う作者の恐らくは一番ハードな旅行記であり、男が荒野を身一つで彷徨うと言う事はこういう事なんだと思わせる冒険記である。
舞台はアラスカのマッケンジー。死亡率の高いカヌーでの北極海までの単独行をユーモラスに描写しているが、次の村まで300k、グリズリーの足跡が残る中でのキャンプなど、その背景は想像できないほどシリアスなものだ。食料が切れたら魚を釣り鳥を撃ち、エスキモーに会えば素直に頼りマッケンジー川を下っていくが、作者の現地の人々との関わりあい方が素晴らしく、こんな人との関わり方をしたいと思ってしまう。
破天荒な人なのだろう、故に最近は何かと叩かれている様だがそれはそれ、これはこれ、時代、背景が違う。
この本を読んで荒野を目指した若者(時に非若者?)が少なからずいると言われるこの本、男心、いや少年心を大いにくすぐる一冊です。
是非、バーボンを片手に読んで頂きたい。

「Born to run」  クリストファー・マクドゥーガル (NHK出版)
2009年出版。アメリカで300万部ベストセラーのノンフィクション作品。
学生の頃体重65kだった私は44才で78kに成長した。ある時、ウイルス性腸炎で体重が70kに落ちたことをチャンスと体重を維持すべくウォーキングを始め、暫くして走り始め、徐々に距離を伸ばしおおよそ一年で手賀沼一周を走る事ができたと同時に足を故障した。腿の付け根が痛むのだ。
解決策を探すがどれも表面的なものばかりで根本解決と思える情報がなくもう走る事は諦めようかと本気で考えていた。そんな時、唯一納得感があり腑に落ちたのがbarefootrunning。すなわち裸足ランニングだった。しかし、いきなり裸足はハードル高くて引き続き調べるとそれ用の薄いシューズがあるという。いわゆるベアフット系ランニングシューズを購入し走り方を調べて走ると、例の腿の付け根はいきなり消えた。長く続いた重い曇天が晴れた瞬間でした。
その後暫くした夏の日、シューズの中の足の暑さにいたたまれなくなり、そういえばベアフット系のランナーの中にはサンダルで走っている人もいたぞと思い出し、早速ビーサンを改造して走ってみたところ全く問題なし。それからはサンダルで走る事になる。
Born to Runと言う本の存在は、ベアフット系ランニングに行き着いた時には知っていたが、読まずにいた。ある時、サンダルランニングの日本での第一人者である元モデルの木村東吉さがサンダルで走るようになったきっかけがBorn to runである事を知り読んでみるとこんな内容だった。作者自身がランニングでの故障に疑問を持ち、原因を探る中で、裸足ランニングやサンダル(ワラーチ)で走るメキシコの山岳民族であるタラウマラ族に行き着き、最後は彼らと80kに及ぶメキシコの辺境での山岳レース(トレイルランニング)をするまでとなる。なぜ人はわざわざランニングを趣味とするのか?そもそも走るのにランニングシューズは必要なのか?シューズは進化しているのに何故故障ランナーは増え続けるのか?また、商業化したランニング業界への警笛も一つのテーマとなっている。
私の事に戻るが、その後ワラーチの縁が拡がり実際に先のメキシコでのレースに出場した日本人と繋がり、この本に登場するタラウマラ族であるアルヌルフォとシルビーノ本人にメキシコ大使館で会う事ができ、富士山の麓で木村東吉さんと山を走って飲んで騒く事になる。
本の最後で主人公の一人であるカパーヨ・ブロンコが大手アウトドアブランドであるTHE NORTH FACEからスポンサードを切り出されるが断るシーンがある。確かこんな感じだ。
『走る事は人に何かを買わせるためじゃない。走る事は自由じゃなきゃいけないのさ。私が求める事は一つ。みんなで走って、飲んで、騒ぐ事だけさ。』
Born to run は読みにくい本と言われています。確かに前半は苦しい。でも後半に入ると色んなピースが繋がり始め面白くなってくる本です。
ランニングを始めると、かなりの確率でランニングにハマる事になる。なぜなのだろうと思っている方や今一つランニングに踏み出せない方、ランニングで故障方の方に是非読んで頂きたい本です。
Born to run。走る為に生まれた。
読むと走らない理由がなくなります。

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26
林 博之 (はやし ひろゆき)
営業代行・イベント企画運営
http://sunworks-12.tumblr.com

「イニュニック アラスカの原野を旅する」  星野道夫 (新潮文庫)

「森の聖者 自然保護の父ジョン・ミューア」  加藤則芳 (小学館)

「メイベル男爵のバックパック教書」  シェリダン・アンダーソン(著) 田淵義雄(著、翻訳) (晶文社)

私をアウトドアの世界に引きずり込んだ3冊です。

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27
成田 章 (なりた あきら)
眠れるIT企業戦士(きっと起きない)

「悪童日記」  アゴタ・クリストフ (ハヤカワepi文庫)
「ぼくら」は悲惨な現実を超克するために悲惨自体になり、大きなノートにセカイを正確に記録する。きみは、「ぼくら」がイカれてると思っている。そして、きみの考えは正しいんだ。
(BGM:シェーンベルク『浄夜』)

「異邦人」  アルベール・カミュ (新潮文庫)
「あんたの神、人の選ぶ人生、人の選ぶ運命、そんなものに何の重要性がある。ただひとつの運命が、このぼくを選ぶはずなんだ。」そう、どちらでもいいし、どちらにしたって、太陽のせいなんだ。
(BGM:Nirvana『You Know You’re Right』)

「空の怪物アグイー」  大江健三郎 (新潮文庫)
時間は アイヴォリイ・ホワイトの 浮遊する欠落で ぼくの空を 埋めてゆく。
(BGM:King Crimson『Starless』)

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28
エハガキ華 (えはがき はな)
North Lake美術部部長/郵便作家
http://jadranskomore.blog102.fc2.com/

「カスハガの世界」 みうらじゅん (ちくま文庫)
「カスのような絵ハガキ」略して「カスハガ」です。私のバイブル的存在です。夏のご旅行先でぜひカスハガを探してみてください。昭和な観光地が狙い目です。

「スチームパンク東方研究所」  スチームパンク東方研究所 編 (グラフィック社)
真夏にふと工作がしたくなった時にオススメの本。かなりレベル高めの大人の工作が紹介されています。私はこの中の何一つまともに作れませんが、読んでるだけで創作意欲を刺激されます。

「レック・ディス・ジャーナル」  ケリ・スミス (グラフィック社)
ずっと待っていたWreck this journal日本語版がついにこの夏発売。私は英語版を持っているのですが、汚す、破る、踏むなど本に対するありとあらゆる破壊を実践することで、逆にこちらの固定観念が見事に破壊されます。

10月にNorth Lakeにて江戸川乱歩「人間椅子」をテーマにした個展を開催する予定です。どうぞよろしくお願いします。

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29
植松佳子 (うえまつ よしこ)
絵描き
画材店 店員

「ソフィーの世界(上・下巻)」 ヨースタイン・ゴルデル (NHK出版)
時間を忘れて哲学の世界をソフィーと一緒に大冒険できる物語です。
文章も軽快で親しみやすく、想像の世界を多いに広げてくれます。

「モモ」  ミヒャエルエンデ (岩波少年文庫)
たくさんの人がモモを理解し、彼女のようになりたいと思えば世界は変わるかもしれません。

「パリ仕込みお料理ノート」  石井好子
パリにいくなら!と、素敵なお友達から頂きました。
料理好きな食いしん坊には堪らない1冊。

長い夏休みがある方にもない方にも、素晴らしい季節になりますように♪♪
2016年年末年始 ノースレイクカフェでの展示を控え、京都で新作を制作中です。

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30
島田潤一郎 (しまだ じゅんいちろう)
夏葉社
http://natsuhasha.com

「グレート・ギャッツビー」  フィッツジェラルド 野崎孝訳 (新潮文庫)
この世に完璧な物語があるとしたら、これがいちばん
近いかも。そんなふうに思う小説です。最後の文章を
読み終えると、いつもため息が出ます。

「魔の山」  トーマス・マン 高橋義孝訳 (新潮文庫)
いま流行っているものと反対のものを読むと、なにが
疎んじられ、失われているのかが、ぼんやり見えてくる
ような気がします。今年の夏はトーマス・マンです。

「親子の時間」  庄野潤三 (夏葉社)
自社の本ですが、大好きなので。
幸せな時間が1冊の本のなかに詰まっています。
本じゃなきゃ、やっぱり、だめなのです。

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31
大石 健太郎 (おおいし けんたろう)
翻訳家、エッセイスト

「動物農園」  ジョージ・オーウェル (一藝社、岩波文庫、角川文庫)

「トム・ジョウンズ」全4巻  ヘンリー・フィールディング (岩波文庫)

「黒い影・おぼろ夜」  阿部 知二 (新潮文庫)

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32
小原 愛 (おはら あい)
産直プロデューサー、日本画家
https://www.facebook.com/aiai.ohara

「フラジャイル 弱さからの出発」  松岡正剛 (ちくま学芸文庫)

「牧野富太郎 なぜ花は匂うか」  STANDARD BOOKS (平凡社)

「戦争と子ども」  文:山崎佳代子 絵:山崎光 (西田書店)

「フラジャイルー」は、間違いなく私の生涯のベスト3に入る本です。“弱さ”や“境目”という私にとって重要な価値、そこに潜む物事と向き合うきっかけとなりました。
「牧野富太郎」は、明治から昭和にかけて活躍した植物分類学者です。誰でも知る「松竹梅」や「スミレ」などが植物を心から愛する言葉で綴られる楽しく美しい一冊です。
「戦争とー」はセルビア・ベオグラード在住の詩人・翻訳家の山崎佳代子さんの文と息子の光さんの子どもの頃の絵から成る1冊。戦い、争う中で大切なものを失う悲しみは、何ということのない1枚のセーターや1枚の絵、1足の長靴に宿ります。

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33
松田拓巳 (まつだ たくみ)
NORTH LAKE CAFE & BOOKS
http://northlakecafeandbooks.com

「夏の闇」  開高 健 (新潮文庫)
戦火を目のあたりにし傷ついた「私」が逗留していた巴里に「女」が現れる。ふたりは生の基本的欲求を貪り退廃的な日々を過ごす。「女」がうまくいっていると思うようになった時、「私」には逃げ出したいという気持ちが芽生え始めていた。そしてまた戦場に自らを駆り立てる。作者の私小説的な作品。書くということは野原を断崖のように歩くことだという作者の文章は夏のヒリヒリさを倍増させる。

「プールサイド小景・静物」  庄野潤三 (新潮文庫)
近くのプールで泳いでいた子供達と夫を夕食ができたと犬を連れて迎えに来る妻。誰もが幸せな家族と思う光景だが、夫は会社の金の使い込みがばれて馘を切られたばかりだった。どこにでもありそうな日常が、いとも簡単に崩れ去る。あたりまえな風景が突然そうでなくなるまえに、、、。家庭の危機というものは、台所の天窓にへばりついている守宮(やもり)のようなものなのだそうだ。

「チャイナタウンからの葉書」  リチャード・ブローティガン 池澤夏樹訳 (ちくま文庫)
「ピル対スプリングヒル鉱山の落盤」から選ばれた60数編の詩集。作者の優しさが満ち溢れている。例えばこうだ。
“ぼくは喫茶店にすわって、コークを飲んでいる。紙ナプキンの上でハエが一匹眠っている。こいつを起こしてナプキンで眼鏡をふかなくては。あそこにいるきれいな女の子をぼくはよく見たいんだから。”
夏をテーマに選んだつもりが「おとこの弱さ」3冊になってしまった、なぜだろう、、、

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